母の在宅介護をすることになり、ケアマネと、これからどんな準備が必要かについて話し合いました。
ケアマネは、母と私の意見を聞きながら、母のためのケアプランという計画書を作ってくれました。
最初に、高齢者の今の状態と、何ができて何ができないか、どんな生活を望んでいるのか、本人の意向を聞きます。
その上で、高齢者とその家族と話しあい、サービスを利用しながら生活環境を整え、快適な生活ができるようにする介護サービス計画のことです。
ケアプランの作成は家族の意向を汲んでもらえる
作ってもらったケアプランには、まず最初に「自宅での介護希望。施設には入らない」と、母の意向が書いてありました。
在宅介護をすることを基本にして、ケアプランが作成されています。
もしかしたら、安全性の面から施設に入ることを強く勧められるのでは、と危惧していたけど、そういう圧力はなく、こちらの意思を尊重してもらえたことで、ケアマネに対して信頼が生まれました。
ケアプランの内容 生活全般の解決すべき課題
計画書の内容は、母の生活上の問題点とニーズが書いてあります。
問題点
片腕が動かせなく歩行がよろついているため、転倒しやすい。
ニーズ 母の希望
日常生活は困難だが、だからと言ってふさぎ込んだ生活はしたくない。
外部と交流を持ち、張り合いのある生活をしたい。
身体が不自由で、日常生活が困難だけど、前向きに生きたいということです。
本人が、このような気持ちを持っているなら、私ができる範囲で心身のサポートをすることで、母が在宅で自分らしく暮らすことは可能になると思いました。
もちろん、1人で介護のすべてはできません。
在宅介護を支える介護サービスを利用し、相談にものってもらい、生活全般を手助けしてもらうことにしました。
ケアプランの援助サービス内容を決める
在宅介護を始めるにあたって、ケアプランの援助サービスのデイケアを勧められました。
デイケアって何? ケアマネに聞いてみた
65歳以上で、介護保険の認定を受けている人が通所することができます。
デイケアを利用することで、生活動作が安全になり、スタッフ、他の利用者との交流もあります。
ケアマネが勧めてくれたデイケアは、同じ町内にあり、機能訓練、レクリエーション、入浴もあるという施設。
さっそく見学に行くと、母が気に入ったので通所を決めました。
デイケアは、家から出かける場所。
自宅に来てもらう「訪問サービス」というのもあるので、両方を利用することにしました。
訪問サービスって何? ケアマネさん、教えて!
私が同居するので、身体と身の回りの世話はだいたいできますが、入浴だけは自信ありません。
転んでけがをさせたら大変ですから。
そんな話をしたところ、ケアマネから入浴訪問サービスを提案されました。
介護の資格を持ち、訓練を受けたプロのヘルパーさんが自宅に来て、お風呂に入れてくれることになりました。
今後の生活の目標
ケアプランには、これらの介護サービスを利用しながらの今後の生活の目標が書いてあります。
- デイケア、訪問サービスで他者との交流で気分転換を図り、生活意欲を上げる
- バランス感覚を養い安全に行動できるようになる
ただ介護サービスを提案するだけでなく、これからの目標がはっきり書かれていると、心身両面で、今の容態の維持と改善に努めようと元気づけられます。
ケアプランのまとめ
在宅介護を始めるにあたって、ケアマネに作成してもらったケアプランはこんな内容でした。
- 母の意向(在宅介護希望)
- 生活上の問題点とニーズ (片腕と歩行が不自由だが、ふさぎ込まず前向きに生きたい)
- 援助サービス内容(デイケアと訪問サービス)
- 今後の目標(安全に行動する。デイケア、訪問サービスで人と交流し、気晴らしと意欲向上)
介護や福祉に対して知識も経験もない私は、在宅介護にどんなサービスがあるのかも知らず、不安だらけでした。
そんな時にケアプランを作成してもらい、適切なサービスの提案をしてもらうと、これからの生活が具体的に見えてきて、前向きな介護生活を送れそうだと感じました。
退院する時には、退院支援計画書を作成してもらいました。
退院時の退院支援計画と、退院後のケアプランを作成してもらうことで、今後の生活の見通しを立てることができました。
これから母と私の意向を尊重してくれ、母らしい在宅介護を送りながら、私の負担も軽減できるようにと、介護サービスを取り入れた生活を始めることになりました。
暮らしているうちに、母の容態が変わったり、こんなサービスが欲しい、など希望が出てきたら、その都度ケアマネに相談してプランを変更することができます。
何かあった時に相談できる専門家の人がいる、というのは心強く、自宅介護生活を支えてくれる存在です。
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